駐在員妻がアメリカで働くには~労働許可証(EAD)の取得

駐在員妻がアメリカで働くには~労働許可証(EAD)の取得

家族の駐在に帯同するため日本での仕事を退職したけどアメリカでも働きたい。

そういう方のため、アメリカで働くためにまず必要なEAD についてまとめました。

EADとは

EAD とは、Employment Authorization Document(労働許可証) の事で、アメリカで就労できる事を証明するもので、免許証サイズのカードです。

E/L ビザなどの駐在員ビザの配偶者がアメリカで就労するためには、EADが必要です。

EAD が届くまでには時間がかかりますので、アメリカでの就労を少しでも考えている人は申請するのを勧めます。

申請料はかかりますが、逆を言えば申請料を払えば合法的にアメリカで働ける、というのはかなりのベネフィットだと思います。

 

Example EAD 2017 ver. By U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS)

  

カードが届くまでの時間

周りに聞いて回ったところ、申請者のビザの種類によって大きく異なるようです。

参考までに、私の場合は3か月くらいかかりました。E ビザ(駐在員ビザ) の配偶者として2019/1 に申請 → 2019/4 にカード到着。

数年前までに申請された方々のブログを見ると、6週間くらいで届いたよ~というのを見たのですが、特に最近は、申請からカードが届くまで半年かかった、というコメントも見ます。

 

必要書類

駐在員ビザ(E/Lビザ)の配偶者が申請に必要な書類をここではまとめました。

・労働許可証申請書類:Form I-765

フォームは以下より入手します。

→ USCIS: ‘I-765, Application for Employment Authorization’

かなり分量がありますが、同じページの ‘Instructions for Form I-765‘ の説明を見ながらフォームを埋めていきます。

最初ページを見て挫折しかけましたが、時間をかけてやればできます。

・申請者本人のパスポートのコピー(顔写真のページ)/ビザのページ/I-94 のコピー

パスポートの顔写真とビザのページはコピーし、I-94 はオンラインで取得可能。I-94 ウェブサイトより取得。

・申請者本人の写真2枚(アメリカのパスポート様式)

5cm×5cm(2インチ×2インチ)。詳細は、在日米国大使館・領事館 パスポート用写真 で確認できます。

ちなみに、私はミスで日本で撮った青背景の写真を送ったのですが、無事EAD が発行されました。

・配偶者のパスポートのコピー(顔写真のページ)/ビザのペー/I-94 のコピー

後から追加資料を要求されたら手間なので、全部用意して送りました。パスポートの顔写真とビザのページはコピーし、I-94 はオンラインで取得可能。I-94 ウェブサイトより取得。

結婚証明書(英文)

取得について別記事にまとめましたので、以下を参照ください

→ アメリカ長期滞在の際、忘れがちな手続き~在留届/在外選挙/婚姻証明書類

・申請費用

410 ドル(2020/3 時点)。マネーオーダー(小為替)もしくはチェック(小切手)。

・Form G-1145

このフォームの提出は必須ではないですが、これを同封すると、USCIS が書類を受領した時に受領通知がくるので同封するとよいと思います。フォームは以下リンクより入手。

→ USCIS: ‘G-1145, E-Notification of Application/Petition Acceptance’

 

ビザのステイタスによって必要書類が異なるなど、必要書類は各自異なりますので、各自申請前に必ず以下サイトで自分の必要書類を確認ください。

→ USCIS: Checklist of Required Initial Evidence for Form I-765 (for informational purposes only)

疑問点については、USCIS のサイトのチャットサービスで聞くこともできます。詳しくは以下より。

→ USCIS: ‘Employment Authorization Document’

 

手続き方法

郵送(追跡番号付き)

手数料も同封するため、追跡番号付きで送った方がよいです。以下が主な配送会社ですので、いずれかを利用すれば問題ないと思います。

→ UPS

→ FedEx

→ DHL

→ USPS (アメリカ郵便サービス)

私はUPS のオフィスに行きました。

日本の茶封筒(A3)サイズにぱんぱんに詰め込んで持って行ったのですが、窓口の方は破れる可能性と、A3サイズは小さいので他の書類に紛れて紛失してしまうリスクについて指摘。オフィスでA4サイズ程の封筒を購入して送りました。

 

郵送先

米国移民局(USCIS: U.S. Citizenship and Immigration Services) が審査・カードの発行を行いますので、USCIS の担当部署に送ります。

ビザステイタスによって申請先が複数に分けられていますが、駐在員ビザ(E/Lビザ)の配偶者は、フェニックスかダラスの申請先に送付(住んでいる場所によって異なる)します。

ちなみに、シリコンバレーがあるカリフォルニア州居住の方は、フェニックスです。

管轄先と送付先住所は、以下より確認できます。

→ USCIS: ‘Direct Filing Addresses for Form I-765, Application for Employment Authorization’

 

カードの有効期限

EAD が届いたらそれで本帰国までずっと働けるか、というとそうではないです。EAD の有効期限は、一般的に約1年半~2年が一般的なようです。

これは、ビザ自体の有効期限とは別に、入国後2年以内に一度出国しないといけないから?と勝手に推測しています。(詳しくは、以下記事の「3. 入国後の注意点」)

→ アメリカにビザ入国~入国審査

 

カードを更新するには

カードの更新は比較的簡単です。更新は、有効期限180 日前から申請可能ですので、働いている方は有効期限が切れないようにご注意を。

・労働許可証申請書類:Form I-765 ⇒ 新規申請と同じフォームで、’renewal’ に印をつける。

・申請費用 ⇒ 再度410 ドルが必要。

・直近のEAD カードのコピー 

 

皆さんのアメリカ生活が充実したものとなるよう、願っています!